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転職の基本

転職の軸が決まらないとき

譲れない条件と譲れる条件の分け方

PR2026年版公開 2026.10.27転職指南 編集部

先に結論

転職の軸は、希望の条件を「譲れない」「できれば」「譲れる」の3つに分け、譲れない条件は、内定の返事の前に確かめられるものを2つまでに絞りましょう。給与を譲れないに入れない人も、受け入れられる下限の月給(賞与と残業代を除く)は数字で決め、内定のときの書面で確かめてください。

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この記事の目次
  1. 先に転職した20代後半が会社を選んだ理由の1位は、仕事内容
  2. 給与は、入社を決めるときに妥協した人が最も多い条件
  3. 希望の条件を3つの段に分ける表
  4. 年収も仕事内容も残業も譲れない、と感じている場面で考える(例)
  5. 次の一歩は、希望の条件を書き出して3つに分けること

転職エージェントの面談で「転職の軸は何ですか」と聞かれて、言葉に詰まった。年収は上げたい。でも、仕事内容も、残業の少なさも、通勤の近さも大事に思える。

求人サイトの希望条件に全部チェックを入れたら、当てはまる求人がほとんど残らなかった。どれを外していいのか、自分でも決められない。

この記事では、先に転職した人が会社を選んだ理由と転職後の満足を国の調査で並べたうえで、希望の条件を「譲れない」「できれば」「譲れる」の3つに分ける表をまとめます。

先に転職した20代後半が会社を選んだ理由の1位は、仕事内容

厚生労働省が2026年9月25日に公表した「転職者実態調査」(令和7年)では、2024年10月から2025年9月までにフルタイムで転職した人に、今の勤め先を選んだ理由を3つまで聞いています。25〜29歳の上位5つは次のとおりです※1。

  • 1位 仕事の内容・職種:42.7%
  • 2位 キャリアアップできる:31.2%
  • 3位 労働条件(賃金以外)がよい:30.7%
  • 4位 自分の技能・能力が活かせる:29.5%
  • 5位 賃金が高い:26.3%

先に転職した20代後半では、賃金より、仕事の中身を理由に会社を選んだ人のほうが多くなっています。

同じ調査では、転職した人に、今の勤め先の満足と不満を10の項目ごとに聞いています。25〜29歳で「不満」「やや不満」と答えた人は、仕事内容では7.7%、賃金では25.3%でした※2。

項目 会社を選んだ理由に挙げた人 転職後に不満な人
仕事内容・職種 42.7%(1位) 7.7%
賃金 26.3%(5位) 25.3%(10項目で1位)

仕事内容は、理由に挙げた人が最も多く、転職後に不満な人は1割に届きません。賃金は、理由に挙げた人は5位なのに、転職後の不満は10の項目の中で最も多くなっています。

給与は、入社を決めるときに妥協した人が最も多い条件

マイナビが、2025年に転職した20代〜50代の正社員1,446人に、入社を決めるときに妥協した点を聞いた調査では(複数回答)、1位は「給与が良い」で16.8%でした。2位以下は、どれも1割に届いていません※3。入社を決める場面で、妥協した点として最も多く挙がったのは給与です。

国の調査とは対象が違うので目安ですが、2つを重ねると、給与は「入社のときに妥協した人が最も多い」条件で、「転職後に不満が残りやすい」条件でもあります(編集部の見方)。同じ人を追った数字ではないので、譲ったから不満になったとまでは言えません。

それでも、下限を決めないまま給与を譲ると、入社してから「ここまで下がるとは思わなかった」となりかねません。

給与は、譲れない条件に入れない場合も、受け入れられる下限の月給(賞与と残業代を除く)を先に数字で決めておきましょう。年収で決めると、業績で変わる賞与の見込みや残業代で、下限を満たしているように見えることがあるからです。

仕事内容は、先に転職した人の多くが理由に挙げ、転職後の不満も少ない条件です。こちらも同じ人を追った数字ではないので、仕事内容で選べば満足できるとまでは言えませんが、譲れない条件を選ぶときの、最初の候補になります(編集部の見方)。

希望の条件を3つの段に分ける表

まず、希望の条件を思いつくだけ書き出してください。そのうえで、1つずつ次の3つのどれかに入れましょう。

  • 譲れない:満たされないと分かったら、応募しない・内定を断る条件。2つまでにする
  • できれば:満たされなくても応募するが、満たす求人から先に応募する条件
  • 譲れる:満たされなくても応募する条件

譲れない条件が多いほど、当てはまる求人は減ります。譲れないが3つ以上残ったら、「この条件が満たされない求人には、本当に応募しないか」を1つずつ自分に聞き、応募するかもしれないものを「できれば」に移しましょう。

譲れない条件には、内定の返事をする前に確かめられるものを置いてください。入社してからでないと分からない条件を譲れないに置くと、求人を絞る手がかりになりません(編集部の見方)。条件ごとの書き方と、確かめられる時期は次のとおりです。

条件 書き方(例) 確かめられる時期
仕事内容・職種 「法人向けの企画の仕事に移る」のように、仕事の名前で書く 応募前・面接・内定のとき(書面の業務の内容と、業務の変更の範囲)
給与 「月給25万円以上(賞与と残業代を除く)」のように、下限の金額で書く。どの段に置いても下限は書く 内定のとき(書面の基本給と手当。固定残業代があれば、それを除いた額で下限と比べる)。賞与は書面に額が無いことが多いので、面接か内定のときに去年の実績を聞く
労働時間・休日・休暇 「残業は月20時間まで」「年間休日120日以上」 応募前(年間休日)・面接(配属先の残業の時間)
通勤の便・転勤 「通勤45分以内」「転勤なし」 応募前(勤務地)・内定のとき(就業場所の変更の範囲)
福利厚生 「住宅手当がある」のように、今受けていて外せないもの 応募前・面接
会社の将来性 「売上が3年続けて伸びている」 応募前(上場企業なら決算の資料)。部署の先行きは入社前には分かりにくい
人間関係 譲れないには置かず、「できれば」に「配属先の上司と話してから決めたい」と書く 多くは入社してから。面接で、配属先の上司と話す機会を頼む

表に無い条件(キャリアアップ、在宅勤務など)も、同じように書き方と確かめられる時期を書き足してください。賃金・労働時間など5つの条件を、求人票や面接のどこで確かめるかは、転職で後悔する人の割合は?の表にまとめています。

先に別のことをしたほうがいい人

  • 辞めたい理由がはっきり1つで、異動や担当替えで解消できそうなら、軸を決める前に、社内で解消できないかを確かめてください。
  • 譲れない条件が、今の会社ですでに満たされているなら、今の会社に残ることも選べます。残りの不満を、社内で解消できないかを先に確かめましょう。
  • すでに内定が2社出ているなら、軸を一から作るより先に、2社の労働条件の書面を並べて比べてください。
  • 給与の未払いやハラスメントがあるときは、軸を決めるより先に、社内外の相談窓口に相談してください。

年収も仕事内容も残業も譲れない、と感じている場面で考える(例)

以下は、想定の例です。

例:27歳・法人営業。年収420万円で、賞与を除いた月給は残業代を含めて28万円、残業代を除くと21万円。転職したい理由は、残業が月40時間を超えることと、今の仕事の先が見えないこと。希望の条件を書き出すと、年収アップ、残業月20時間まで、企画の仕事、在宅勤務、通勤45分以内、会社の安定の6つになった。

→ この人は、譲れない条件を「残業は月20時間まで」と「企画の仕事に移る」の2つにします。年収アップは「できれば」に置き、下限は、残業代を除いた今の月給と同じ「月給21万円以上(賞与と残業代を除く)」と書きます。残業が減るぶんと、賞与の額しだいで、年収は今より下がることもあると分かったうえで決めます。在宅勤務と通勤45分以内も「できれば」、会社の安定は「譲れる」にします。求人は、求人票の残業の目安と仕事内容で絞り、残った求人は「できれば」を満たす数で並べて、応募する順番を決めます。面接では、配属先の残業の時間を確かめます。内定が出たら、労働条件の書面で、固定残業代を除いた月給が21万円を下回っていないかを確かめ、賞与は去年の実績を聞き、残業代を除いた年収でも今と並べます。

次の一歩は、希望の条件を書き出して3つに分けること

今週のうちに、希望の条件を思いつくだけ書き出し、「譲れない」「できれば」「譲れる」に分けてください。給与の行には、どの段に置いても、下限の月給(賞与と残業代を除く)を数字で書きましょう。

下限の月給をどう決めるか迷うときは、転職の年収交渉で、生活費から最低ラインを出す手順を確かめられます。

出典・注記(3件)

※1 厚生労働省「転職者実態調査」令和7年 概況 表13-1 ↩

※2 厚生労働省「転職者実態調査」令和7年 個人調査 第31表 ↩

※3 マイナビ「転職動向調査2026年版」2025年実績 1-9 ↩

数字は、出典の定義(誰の数字か・いつの数字か)のまま使っています。計算した数字には「計算の例」と書いています。編集方針

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