逆質問で何を聞く?入社後に「話が違う」とならないための質問リスト
先に結論
逆質問では、求人票で分からない「入社後の教わり方」「仕事の進め方」「評価で見ること」「周りの働き方」を聞きましょう。マイナビの調査では、2025年に転職した20〜50代の正社員の22.5%が、人事評価・昇給・賞与の仕組みが面接での想定どおりではなかった(「どちらかといえば」を含む)と答えています。
この記事の目次
面接の終わりに、「最後に、何か質問はありますか」と聞かれる。調べておいた「御社の強みは何ですか」を聞いて、面接は無事に終わった。
けれど帰り道、本当に知りたかったのは、入社してからの毎日がどうなるかだったと気づく。何をどう聞けば、印象を悪くせずに確かめられたのだろう。
この記事では、転職した人が面接での想定と違ったと感じた項目と、職場の規模による入社時の教わり方の違いをもとに、入社後のずれを防ぐ逆質問のリストをまとめます。
転職した人が「面接での想定と違った」と答えた項目の上位は、書面に載りにくいこと
マイナビが2025年に転職した20〜50代の正社員に、面接のときに思っていたことと入社後とで違ったかを15の項目で聞いた調査では、「想定どおりではなかった」(「どちらかといえば」を含む)と答えた人の多い順に、次のとおりでした※1。
- 1位 必要とされるストレス耐性:26.1%
- 2位 自分と企業との相性:23.9%
- 3位 周りの社員の勤務態度・働くマインド:23.1%
- 4位 求められる仕事への熱意・意欲:23.0%
- 5位 人事評価・昇給・賞与の仕組み:22.5%
- 6位 仕事の進め方:22.3%
15の項目のうち11の項目で2割を超えていて、最も少ない「制度や待遇の活用のしやすさ」でも18.3%でした。いちばん多い項目との差は8ポイントほどで、上位の項目だけが特に多いわけではありません。
上位に並んだ「必要とされるストレス耐性」「周りの社員の勤務態度・働くマインド」「人事評価・昇給・賞与の仕組み」は、どれも求人票や労働条件の書面には載りにくいことです(編集部の見方)。
逆質問の短い時間は、書面では分からない「入社後の毎日」を聞くために使いましょう。給与・残業・休みの決まりは、内定が出たあとに書面で確かめられます。
小さい職場ほど、入社時の説明より、仕事をしながら教わる形が中心になる
厚生労働省の転職者実態調査で、転職者に教育訓練をした職場(事業所)に、した教育訓練の種類を聞くと(複数回答)、職場の人数によって次のように違いました※2。
| 職場の人数 | 入社時のガイダンス | 計画的なOJT(仕事をしながら教わる) |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 90.5% | 85.0% |
| 5〜29人 | 48.7% | 80.0% |
教育訓練をした職場のうち、入社してすぐ、仕事を離れて受ける説明(ガイダンス)をしたのは、大きい職場では9割、小さい職場では半分以下です。仕事をしながら計画的に教えるOJTは、どちらも8割以上で、差は小さくなっています。
また、転職者がいる職場全体で見ると、5〜29人の職場では、転職者に教育訓練をしなかったところが18.5%ありました(1,000人以上では2.0%)※3。
この調査の職場の人数は、会社全体ではなく、支店や営業所など、働く場所ごとの人数です。
小さい職場に応募する人が「研修はありますか」と聞くと、「特にありません」で話が終わってしまうことがあります。それでも、教育訓練をした職場では、仕事をしながら教わる形を、規模によらず多くの職場がとっています。小さい職場では、研修の有無ではなく、「入社してから、誰に、何から教わるか」を聞きましょう。大きい職場に応募する人は、入社時の説明がある前提で、配属先の仕事の進め方と評価を聞いてください。
入社後のずれを防ぐ逆質問のリスト
次の表は、想定と違いやすかった項目と入社時の教わり方をもとにした4つの枠と、聞き方の例です。全部を聞く必要はありません。1回の面接で2〜3問を選びましょう。
| 枠 | 聞き方の例 | 答えで分かること |
|---|---|---|
| 教わり方 | 「入社して最初の1か月は、どなたに、どの仕事から教わることが多いですか」 | 教える人と順番が決まっているか |
| 教わり方 | 「中途で入った方は、どのくらいで一人で担当を持つことが多いですか」 | 独り立ちまでの期間の目安 |
| 仕事の進め方 | 「仕事はチームで分担していますか。一人で担当を持つ形ですか」 | 一人で抱える範囲と、相談のしかた |
| 仕事の進め方 | 「忙しくなる時期はいつで、そのときはどう回していますか」 | 忙しさの波と、そのときの負担 |
| 評価 | 「入社1年目の方は、どんなことができていると評価されていますか」 | 評価で見ていることの中身 |
| 評価 | 「評価の結果は、どんな形で本人に伝えられますか」 | 面談があるか、理由まで説明されるか |
| 周りの働き方 | 「配属先のチームは何人で、中途で入った方はいますか」 | 同じ立場の人がいるか、経験の幅 |
| 周りの働き方 | 「チームで相談するときは、打ち合わせとチャットのどちらが多いですか」 | 相談のしやすさと、働き方の雰囲気 |
質問の前に、「入社後に早く力を出せるよう、配属先での仕事の進め方を伺えますか」のように、聞く理由を一言添えましょう。待遇を探っているのではなく、働く準備のために聞いていると伝わります。
聞く内容を変えたほうがいい場面
- 最終面接で、相手が役員や社長のとき:配属先の細かいことより、会社の方向を聞くほうが答えやすい相手です。「これから、どの事業に力を入れていきますか」を1問聞き、現場のことは一次面接で現場の人に聞いておきましょう。
- 面接の中で、すでに説明されたこと:同じことを聞き直さず、「先ほどの〇〇について、もう少し伺えますか」と掘り下げてください。
- 答えが「人によります」「部署によります」だったとき:一度だけ「最近入った方の例で教えていただけますか」と頼みましょう。それでも分からなければ、内定が出たあとに聞いてください。
- 応募先で働いている知り合いから、職場の様子を詳しく聞けている人:表の質問は少なくてかまいません。知り合いから聞けなかった枠だけを選んでください。
従業員20人ほどの会社の一次面接で考える(例)
以下は、表の使い方を見せるための想定の例です。
例:28歳・経理事務。今の会社は300人ほどで、入社時に1週間の研修があった。応募先は従業員20人ほどの会社(働く場所は1か所)で、一次面接の相手は配属先の課長。 → この人は、小さい職場なので、研修の有無は聞きません。教わり方の枠から「入社して最初の1か月は、どなたに、どの仕事から教わることが多いですか」を聞き、続けて評価の枠から「入社1年目の方は、どんなことができていると評価されていますか」を聞きます。課長が「前任の人が3か月残るので、月次の締めから教わります」と答えれば、教える人と順番が決まっていると分かります。給与や残業の決まりは、内定が出たあとに書面で確かめます。
次の一歩は、次の面接で聞く2〜3問をメモにすること
次の面接の前日までに、配属先の職場(支店・営業所)の人数と、面接の相手(現場の人か、役員か)を確かめ、表から2〜3問を選んでメモに書いておきましょう。小さい職場なら教わり方の枠から1問、大きい職場なら仕事の進め方か評価の枠から1問を入れてください。
逆質問で聞いた答えは、まだ口頭の話です。内定が出たら、内定2社で迷ったら|承諾前に書面と質問で条件を比べる方法の表と質問の文例で、給与や残業の条件を書面で確かめましょう。
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