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転職の基本

事務職への転職は未経験でもできる?今の仕事から事務の経験を書き出す

PR2026年版公開 2026.10.29転職指南 編集部

先に結論

未経験でも事務職へ移る道はあり、今の仕事で事務と同じ作業を件数・頻度つきで書き出し、その作業がある求人に応募しましょう。厚生労働省の雇用動向調査では、2025年に転職して事務の仕事に就いた人(パートタイム以外)の約3人に1人は、直前の仕事が事務以外でした(編集部が人数から計算した割合で、それより前の経験は分かりません)。

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この記事の目次
  1. 転職で事務に就いた人の3人に1人は、直前の仕事が事務以外
  2. 今の仕事を事務の作業に置き換える表
  3. 事務に移る前に確かめたい人
  4. 例:事務の経験がない31歳・飲食店の店長代理の場合
  5. 次の一歩は、表の5行を今の仕事で埋めること

営業の数字に追われる毎日や、立ちっぱなしの接客に疲れて、事務の求人を見るようになった。けれど、「事務は人気で狭き門」「未経験だと書類で落ちる」という話ばかり目に入り、応募する前から手が止まっている。

この記事では、国の調査で、事務の仕事に転職した人が直前にどんな仕事をしていたかを確かめたうえで、今の仕事を事務の経験として書き出す表をまとめます。

転職で事務に就いた人の3人に1人は、直前の仕事が事務以外

厚生労働省の「雇用動向調査」で、2025年に転職して事務の仕事に就いた人(パートタイム以外)を、入る直前の仕事の職業で分けると、直前も事務だった人が67.4%、事務以外だった人が32.6%でした。事務以外で多いのは、サービスの仕事(接客・介護・調理など)から来た人の10.7%で、営業を含む販売の仕事から来た人は5.3%でした※1。

転職で事務の仕事に就いた人の3人に1人は、直前まで事務以外の仕事をしていました。ほかの仕事から事務に移る道があることを示す数字です。

ただし、この表で分かるのは、入る直前の仕事の職業だけです。それより前に事務をしていた人も入っているので、事務がまったく初めての人の割合ではありません。正社員として入ったかどうかも、この表からは分かりません。

また、事務は、働いている人の数に比べて、埋まらずに残っている求人の割合が低い職種です。同じ調査の上半期の結果で、6月末の時点で埋まっていない求人が、働いている人100人あたり何人分あるか(欠員率)を見ると、2025年6月末は、事務の仕事が1.5%で、全体の2.6%より低くなっています※2。

30代前半では、別の仕事から入った人が20代後半より少ない

同じ表を年齢で分けると、違いが出ます。事務の仕事に転職した人(パートタイム以外)のうち、直前の仕事が事務以外だった人の割合は、次のとおりです※3。

年齢 2025年 2024年
25〜29歳 44.1% 39.3%
30〜34歳 18.8% 20.1%

2年続けて、20代後半ではおよそ4割、30代前半ではおよそ2割です。30代前半で事務に転職した人の8割は、直前も事務の仕事をしていました。

ただし、標本の調査を年齢で細かく分けた数字なので、年ごとの振れが大きく、目安として見てください。35〜39歳は、2024年が16.7%、2025年が36.4%と大きく動いたので、ここでは比べていません。

なぜ少ないのかは、この表からは分かりません。ただ、30代前半で事務に転職した人の多くが直前も事務だったことから、30代前半で未経験から事務を目指す人は、事務の経験がある人と比べられる場面が多くなると考えられます(編集部の見方)。

だから、「事務は未経験です」と書いて終わりにせず、今の仕事のうち、事務と同じ作業をしてきた部分を、件数や頻度を添えて、応募書類と面接で示しましょう。20代後半の人も、ほかの仕事から入る人が多いとはいえ、比べられる相手には事務の経験者がいます。年齢にかかわらず、同じ準備をしてから応募してください。

今の仕事を事務の作業に置き換える表

事務の仕事の中身は、会社によって違いますが、多くは次の5つの作業の組み合わせです(編集部の見方)。今の仕事で同じことをしている場面を探し、「書き出すこと」の列のとおりに、件数や頻度を添えて書き出してください。

事務の作業 今の仕事で同じことをしている場面の例 書き出すこと
書類を作る・入力する 営業:見積書・提案書を作る、顧客の情報を社内のシステムに入れる/店舗:発注書・日報を入力する 月に何件・何枚か
数字を確かめる・まとめる 営業:売上の見込みを表計算ソフトでまとめる/店舗:レジの締め、在庫の数え、売上の報告 毎日か毎月か、何人分・何店分か
電話・メール・来客に応じる 営業:取引先からの問い合わせ、納期の連絡/店舗:お客さまの問い合わせ、苦情の最初の受け答え 1日に何件か
予定や物を手配する 営業:商談の日程の調整、見本の手配/店舗:シフトの作成、食材や備品の発注 何人分・何品目か
社内の人と調整する 営業:工場や配送の部署との納期の調整/店舗:本部への報告、ほかの店との在庫のやり取り 誰と、どのくらいの頻度か

書き出したら、埋まった行が多い作業を見て、応募する事務の求人を選びましょう。

  • 書類・入力と社内の調整の行が多い人は、営業の部署を支える事務(営業事務など)の求人から見る
  • 数字と手配の行が多い人は、店舗の発注や売上をまとめる本部の事務の求人から見る
  • 求人の「仕事内容」の欄に、埋まった行の作業が2つ以上書かれているかを確かめてから応募する

埋まらずに残る求人の割合が低い職種なので、1社の結果を待ってから次を探すのではなく、条件に合う求人を並べて応募しましょう。

事務に移る前に確かめたい人

次に当てはまる人は、事務の求人に応募する前に、別の道を確かめてください。

  • 経理・人事・法務などの事務を目指す人:求人の「必須」の欄に、実務の経験や資格の名前が書かれていないかを先に見てください。書かれていれば、今の会社でその仕事に関われるか、資格を先に取るかを考えましょう。
  • 今の会社に事務の部署がある人:社内の異動なら、会社はあなたの働きぶりを知っています。転職より先に、異動の希望を出せるかを確かめましょう。
  • 営業の歩合や手当がある人:事務に移ると、歩合や営業の手当がなくなり、年収が下がることがあります。歩合と手当を含めた今の年収(前の年の源泉徴収票の「支払金額」)と、求人の年収(月給×12か月+賞与)を比べてください。源泉徴収票の額には残業代も入ります。求人の年収に残業代が入っていなければ、前の年の給与明細の残業代を足し上げて今の年収から引いた額とも比べ、事務に移ると残業がどれだけ変わるかを面接で確かめましょう。
  • 移りたい理由が「今の仕事がきつい」だけの人:事務の仕事にも、締め切り前の残業や、細かい確認が続く日があります。今の仕事の何がきついのか(人と話し続けること、数字の目標、立ち仕事)を分け、事務ならそれが減るかを確かめてから動きましょう。

例:事務の経験がない31歳・飲食店の店長代理の場合

以下は、表の使い方を見せるための想定の例です。

31歳・飲食店の店長代理。夜遅くまでの締めの作業と立ち仕事がつらく、事務の仕事に移りたい。事務の経験はない。 表に書き出すと、アルバイト12人のシフトの作成(毎週)、食材約40品目の発注(毎日)、売上と現金の締め(毎日)、本部への売上の報告(毎週)が埋まった。 → この人は、30代前半で事務の経験がないので、事務の経験者と比べられる前提で準備します。「数字を確かめる・まとめる」と「予定や物を手配する」の行が多く埋まったので、飲食や小売の会社の本部で、店舗の発注や売上をまとめる事務の求人から応募します。応募書類には「アルバイト12人のシフトの作成(毎週)」「食材約40品目の発注(毎日)」のように、作業と量をそのまま書きます。

次の一歩は、表の5行を今の仕事で埋めること

今週のうちに、表の5つの作業のうち、今の仕事で当てはまるものを書き出し、件数か頻度を1つずつ添えてください。3行以上埋まったら、その作業が「仕事内容」に書かれた事務の求人を3件探し、「必須」の欄に当てはまるかを確かめましょう。

書き出した作業を職務経歴書に写すときは、職務経歴書に書くことがない人への記入表を使って、何を・どれだけ・どう工夫したか・結果どうなったかの形に整えましょう。

出典・注記(3件)

※1 厚生労働省「雇用動向調査」令和7年 年計 第19-1表(e-Stat)。入る前の1年以内に雇われて働いていて、調べた時点でも在籍していた人の数から、編集部が割合を計算 ↩

※2 厚生労働省「雇用動向調査」令和7年上半期 概況 表8。パートタイムを含む。6月末日現在の未充足求人数を常用労働者数で割った割合 ↩

※3 厚生労働省「雇用動向調査」令和7年・令和6年 年計 第19-1表(e-Stat)。編集部が割合を計算 ↩

数字は、出典の定義(誰の数字か・いつの数字か)のまま使っています。計算した数字には「計算の例」と書いています。編集方針

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