転職エージェントの求人が合わない・紹介されないときの直し方
先に結論
紹介される求人が合わないときは、経歴を職種の言葉で書き直し、緩められる条件を担当者に伝え直しましょう。厚生労働省の調査では、事務的な仕事で転職者を採った事業所の51.8%が離職者の補充を理由にしていて、事務の仕事では欠員が出てからの募集が多いとみられ、合う求人が毎週出るとは限りません。
この記事の目次
転職エージェントに登録して面談も済ませたのに、届く求人は希望と違う。しばらく待っても、紹介が1件も来ない。担当者に「合わない」と言ったら、関係が悪くなりそうで言い出せない。
求人が合わないのは、あなたの経歴が悪いからとは限りません。原因が分かれば、伝え直す内容も、別の会社に移るかどうかも決められます。
この記事では、求人が合わない・紹介されない原因を、取扱職種の範囲、経歴の伝わり方、希望と条件の絞り方に分け、担当者への伝え直し方と、別の会社へ移る目安をまとめます。
取扱職種の範囲を決めている会社では、範囲の外の求人は出にくい
有料の職業紹介を行う会社は、取り扱う職種の範囲を定めたときは国に届け出ます。取り扱う職種の範囲を決めている会社は、届け出た範囲の中では、求職の申し込みを法令に違反する場合を除いて全て受理することになっています。範囲の外には、この決まりが及びません※1。範囲を広く決めている会社もあり、範囲の外であることは、合う求人が出ない原因の1つにすぎません(編集部の見方)。
取扱職種の範囲は、求職者に明示することになっています※2。登録の画面や面談で示される範囲に自分の職種が入っていなければ、紹介が出ないのは担当者の対応より前の問題です。入っていれば、経歴の伝え方を先に見直しましょう。
また、法律は、申し込みを受理することと、求職者にはその能力に合う職業を、求人を出した会社にはその条件に合う求職者を紹介するよう努めることを決めていますが、紹介する件数までは決めていません※3。手数料は、原則として求職者から取ってはならないとされています※4。そのため、紹介は、求人を出した会社の求める条件に合う人に向きやすくなります(編集部の見方)。紹介が少ない人の中には、求人の条件と経歴が、担当者からまだ重なって見えていない人もいます(編集部の見方)。
会社が転職者を採る理由は職種で違うので、経歴は職種の言葉で渡す
厚生労働省の転職者実態調査では、転職者を採った事業所に、採った理由を3つまで聞いています。職種ごとの結果は次のとおりです※5。
| 採った職種 | 「経験を活かし即戦力になるから」 | 「離職者の補充のため」 |
|---|---|---|
| 専門的・技術的な仕事 | 64.1% | 44.3% |
| 販売の仕事 | 52.9% | 54.6% |
| サービスの仕事 | 41.7% | 60.8% |
| 事務的な仕事 | 41.5% | 51.8% |
専門的・技術的な仕事では、経験を見て採る会社が6割を超えています。事務的な仕事やサービスの仕事などでは、人が辞めた穴を埋める理由のほうが上回っています。
もう1つ、転職者を採った事業所の割合も職種で違います。転職者がいる事業所のうち、専門的・技術的な仕事で転職者を採ったのは40.0%、事務的な仕事は30.3%、サービスの仕事は18.2%でした。この割合に、即戦力を理由に挙げた割合(その職種で転職者を採った事業所を100とした割合)を掛けると、転職者がいる事業所のうち、その職種で経験を見て転職者を採った事業所の割合は、専門的・技術的な仕事で約25.6%(40.0%×64.1%)、事務的な仕事で約12.6%(30.3%×41.5%)、サービスの仕事で約7.6%(18.2%×41.7%)です(編集部の計算)。
経験を見て採る求人の出方は、職種でこれだけ違います。経験を見て採る求人に応募するなら、経歴を職種の言葉で渡しましょう(編集部の見方)。「営業をやっていました」ではなく「法人向けに新規開拓をして、年間の受注が何件でした」のように、求人票に出てくる言葉で伝えてください。
転職者を採った事業所のうち、欠員の補充を理由に挙げたのは、事務的な仕事で51.8%、サービスの仕事で60.8%と、5〜6割にのぼります。欠員が出てから募集する求人が多いとみられ、いつ出るかが読みにくいため、希望に合う求人が毎週出るとは限りません。待つ期間が長くなることも考えて、希望の幅を広げておくのが現実的です(編集部の見方)。
届き方から原因を見分けて、伝え直す内容を決める
次の表で、自分に当てはまる行を探してください(1週間は編集部の目安です)。
| 状況 | 疑う原因 | 伝え直すこと |
|---|---|---|
| 面談のあと、1週間たっても1件も届かない | 取扱職種の範囲の外か、経歴が求人の言葉で伝わっていない | まず、取扱職種の範囲に自分の職種が入っているかを確かめる。入っていれば、経歴を職種の言葉で書き直して送る |
| 届くが、毎回同じ別の職種 | 経歴が職種の言葉で伝わっていない | 経験した業務を職種の言葉で書き直し、希望の職種を名指しで伝える |
| 届くが、職種や業界が毎回違う | 希望が絞れていない | 譲れない条件を1つに決めて伝える |
| 職種は合うが、年収・勤務地が合わない | 条件の絞りすぎ | 条件を1つ緩めたら何件増えるかを聞く |
担当者への伝え直しは、次の文例をそのまま使えます。
紹介いただいた求人は、〇〇の点が希望と合いませんでした。譲れない条件は「△△」の1つです。△△以外の条件を1つ緩めると、紹介できる求人は何件ほど増えますか。職務経歴は、「□□の経験」という言葉で書き直して今週中にお送りします。
条件を緩めると何件増えるかを聞くと、担当者の手持ちの求人の数が見えます。件数が増えない場合は、緩める条件が違うか、その会社の求人がこの条件に少ないということです。
書き直した経歴を送って2週間以内に、紹介の中身が変わらなければ、別の会社に移ることを考えてください(2週間は編集部の目安です)。移る前に、人材サービス総合サイトで、移り先の候補の会社の、紹介で就職した人の数を見て、扱う職種の範囲と合わせて確かめましょう。担当者の変更を申し出る方法もありますが、会社の扱う職種の範囲が原因のときは変更しても変わりません。
条件を緩めずに、エージェントの外で探したほうがよい人
次の人は、条件を緩めてまでエージェントの紹介を待つ必要はありません。
- 応募したい会社が決まっている人:その会社の採用ページから直接応募しましょう。
- 譲れない条件が複数あり、緩めたくない人:求人サイトで、条件を絞って自分で探すほうが、見落としが出にくくなります。
- まだ転職すると決めていない人:紹介が来なくても、相場と求人の幅が分かれば十分です。
求人が合わないとき、紹介の件数を増やすために、緩めたくない条件まで緩める必要はありません。
伝え直しで変わる場面(例)と次の一歩
以下は、想定の例です。
例:28歳・営業事務。年収は今と同じ水準で、同じ職種の経験を活かして転職したい。面談から10日たつが、紹介は2件で、どちらも営業職の求人。
この人は、診断の表の「届くが、毎回同じ別の職種」の行に当たるので、経歴が「営業事務」の言葉で伝わっていないためだと考えます。見積書の作成を月に何件、受発注の入力を1日に何件こなしているかを書き出し、担当者に「営業事務の経験を活かせる求人」と職種を指定して送ります。事務的な仕事は欠員が出てからの募集が多いとみられるため、年収の条件は変えずに、勤務地の条件を1つ緩めたら何件増えるかも聞きます。
→ この人は、2週間後に紹介が営業事務の求人に変われば、そのまま進めます。変わらなければ、扱う職種に事務を含む別の会社に登録します。
次の一歩は、経歴を職種の言葉で書くことです。今日のうちに、求人票に出てくる職種の言葉を使って、経歴を5行以内で書いてください。書き終えたら、担当者への文例に添えて送り、2週間後の日付をカレンダーに入れてください。
エージェントとの面談で何を聞けば、紹介の中身を引き出しやすいかは、転職エージェントの面談で聞くことで確かめられます。
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