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年収・評価

市場価値の調べ方

登録なしで、自分の給料を同じ職種・年齢の人と比べる

2026年版公開 2026.10.14転職指南 編集部

先に結論

登録せずに市場価値を確かめるなら、国の統計で同じ職種・同じ年齢の人の年収を会社の規模ごとに見て、自分の年収と比べましょう。職業ごとの平均年収は全年齢の平均なので、そのまま比べると自分の給料を低く見てしまいます。

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この記事の目次
  1. 同じ一般事務の25〜29歳でも、会社の規模で年収は160万円ほど違う
  2. 統計で分かることと、分からないこと
  3. job tagとe-Statで、同じ職種・年齢の年収を調べて比べる手順
  4. 想定の例で考える
  5. 次の一歩は、同じ規模の会社の年収をe-Statで書き足すこと

自分の市場価値を知りたくて調べると、出てくるのは診断や転職サービスの登録ばかり。まだ登録まではしたくないけれど、今の給料が低いのかどうかだけは知りたい。

この記事では、国の統計で同じ職種・同じ年齢の人の年収を調べ、自分の給料と比べる手順をまとめます。

同じ一般事務の25〜29歳でも、会社の規模で年収は160万円ほど違う

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、常用の従業員が10人以上いる民間の事業所で、フルタイムで働く人(正社員以外も含む)の給料を、職種・年齢・会社の規模(事業所ではなく、会社全体の従業員の数)ごとにまとめています。

年収の目安を、6月分の月給(残業代を含む)の12カ月分に前の年の賞与を足した額で出すと、一般事務の25〜29歳では次のとおりでした※1。

会社の規模 一般事務・25〜29歳の年収の目安
規模をすべて含めた平均 458.3万円
1,000人以上 530.3万円
100〜999人 421.7万円
10〜99人 369.2万円

1,000人以上の会社と10〜99人の会社では、同じ職種・同じ年齢でも161.1万円の差がありました(編集部の計算)。

一方、国の職業情報提供サイト(job tag)の一般事務のページに大きく出る年収541.4万円(2026年9月時点)は、全年齢の平均です※2。25〜29歳の平均458.3万円より83.1万円高く(編集部の計算)、20代後半の人がこの数字と比べると、自分の給料を低く見てしまいます。

自分の市場価値は、1つの平均ではなく、同じ職種・同じ年齢の人の年収を会社の規模ごとに並べた幅で見ましょう。自分の年収が同じ規模の会社の中で低いのか、会社の規模の差で低いのかによって、次にすることが変わります。

統計で分かることと、分からないこと

  • 年齢別の年収は、全国・すべての業界をならした平均:地域や業界による差は入っていません。同じ職種でも業界によって年収は違うので、同じ業界の求人票で、年収の幅も確かめてください。
  • 正社員以外で働く人も含んだ平均:同じ年齢でも正社員以外の人は給料が低い傾向があるので、正社員だけの平均より低めに出やすい数字です。
  • 統計は、今その仕事をしている人がもらっている額:あなたの経歴で転職先から提示される額ではありません。提示される額の相場を確かめるときも、年収交渉の根拠にするときも、使うのは同じ職種の求人票に書かれた年収の幅です。

job tagとe-Statで、同じ職種・年齢の年収を調べて比べる手順

自分の年収の目安を、統計と同じ計算で出す

ふだんに近い月の給与明細の「総支給額」(税金などを引く前の額で、残業代や通勤手当も含む)を12倍し、去年1年間の賞与の総支給額を足してください。去年の途中で入社した人は、去年の賞与の代わりに、今年の賞与の見込み額を足しましょう。

この額は統計と比べるためだけの目安です。面接で今の年収を聞かれたら、源泉徴収票の「支払金額」をもとに答えてください。

job tagで、年齢別の年収を見る

  1. job tagを開き、自分の職種(一般事務など)をフリーワードで検索する
  2. 自分の仕事に近い職業の「職業の詳細を見る」を開く
  3. 「労働条件の特徴」の下にある「統計データ」で「年齢別の年収グラフを見る」を押し、自分の年齢の点に触れて(パソコンではマウスを重ねて)、年収を読む

同じ「統計データ」の下のほうに出る「求人賃金(月額)」(一般事務では、2026年9月時点で21.6万円)は、ハローワークの求人だけの月額の平均で、今働いている人の年収とは別の数字です。並べて比べないでください。

e-Statで、会社の規模ごとの年収を見る

e-Statの表は行が多いので、パソコンで開くと探しやすくなります。

  1. 国の統計の窓口であるe-Statの賃金構造基本統計調査(令和7年・一般労働者・職種)の表の一覧を開く
  2. 表番号5(職種(小分類)・年齢階級別、産業計)の「EXCEL(閲覧用)」を押す
  3. 検索の機能(Ctrl+F、Macはcommand+F)で統計の職種名を探し、その下の自分の年齢の行(25〜29歳など)を見る

表の列は会社の規模ごとに分かれています。それぞれの中で、次の3つの列を使います(単位は千円)。

  • きまって支給する現金給与額:6月分の月給(残業代や通勤手当を含む額面)
  • 所定内給与額:きまって支給する現金給与額から、残業代にあたる手当(時間外・深夜・休日出勤・宿日直・交替の手当)を除いた額
  • 年間賞与その他特別給与額:前の年(2024年)1年間の賞与など

年収の目安は、「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で計算してください。

e-Statの表の職種名は、job tagの職業名と違います※3。

job tagの職業名 e-Statの表の職種名
一般事務 総合事務員
経理事務 会計事務従事者
営業事務 営業・販売事務従事者
人事事務、総務事務 庶務・人事事務員
商社営業、広告営業、住宅・不動産営業 その他の営業職業従事者
プログラマー、システムエンジニア(受託開発) ソフトウェア作成者

ほかの職業は、job tagの「統計データ」にある「職業分類対応表」で確かめてください。ぴったり同じ職業がないときは、近い職業を2つ見て、幅で考えましょう。

自分の年収と並べて、次にすることを決める

従業員が10人未満の会社は、e-Statのこの表の対象に入っていません。10人未満の会社の人は、10〜99人の行を同じ規模の会社の年収として使い、規模が同じではない分、差は大きめに見えやすいと考えてください。

自分の年収の目安の横に、同じ規模の会社と、1つ上の規模の会社の年収を書き出して(1,000人以上の会社の人は、同じ規模だけ)、次の表で判断しましょう。

比べた結果 分かること 次にすること
同じ規模の会社を下回る 同じ規模の会社の平均より、年収が低い 同じ職種で近い経験を求める求人票を5件見て、年収の幅と賞与の支給実績を確かめる
同じ規模の会社は上回るが、1つ上の規模の会社を下回る 会社の規模による差が大きい 1つ上の規模の会社の求人票で、求められている経験を確かめる
1つ上の規模の会社も上回る(1,000人以上の会社で働く人は、同じ規模の会社を上回る) 比べた規模の会社の平均(すべての業界をならした値)より、年収が高い 同じ業界の求人票で年収の幅を確かめ、幅の中にあれば、給料以外の理由で判断する

年収が下回ったときは、残業代(固定残業代も)を除いた自分の月給を、同じ規模の会社の所定内給与額と比べてください。月給が同じくらいなら、年収の差は賞与か残業代から来ています。

想定の例で考える

以下は想定の例です。統計の数字は、令和7年の職種 第5表の値と、それをもとにした編集部の計算です。

例:28歳・一般事務。従業員40人の会社で働いている。給与明細の総支給額は26万円(うち残業代1万円)で、去年の賞与は合わせて30万円だった。

年収の目安は、26万円×12+30万円で342万円(計算の例)。10〜99人の会社の25〜29歳の369.2万円を、27.2万円下回った。

残業代を除いた月給は25万円で、同じ規模の会社の所定内給与額24.91万円とほぼ同じだった。一方、同じ規模の会社の25〜29歳の賞与は55.5万円で、この人の賞与より25.5万円多かった。

→ この人は、同じ規模の会社の平均より年収が低く、差の多くは賞与から来ています。そこでこの人は、同じ職種で近い経験を求める求人票を5件見て、年収の幅と賞与の支給実績を、自分の年収・賞与と比べます。

次の一歩は、同じ規模の会社の年収をe-Statで書き足すこと

今週のうちに、自分の職種・年齢で、自分の会社と同じ規模の年収をe-Statの表から計算し、自分の年収の目安の横に書き足してください。

自分の経歴でいくら提示されるかは、転職エージェントの面談で聞くことの質問リストを使って確かめてください。

出典・注記(3件)

※1 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年 職種 第5表をもとに編集部が計算 ↩

※2 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「一般事務」統計データ ↩

※3 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業分類対応表」 ↩

数字は、出典の定義(誰の数字か・いつの数字か)のまま使っています。計算した数字には「計算の例」と書いています。編集方針

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