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働き方・通勤

転職して半年、居場所がない

戻るか続けるかを決める前に確かめること

2026年版公開 2026.10.16転職指南 編集部

先に結論

戻るか続けるかは、入社前の期待とのずれを「書面と違う」「時間で変わりうる」「仕組みで変わらない」に分けて数え、上司と話したあとの見直す日に決めましょう。書面と違うずれは、見直す日を待たずに人事に確かめてください。

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この記事の目次
  1. 転職して1年以内の20代後半は、約半数が「続ける」と言い切れていない
  2. 転職した人は、人間関係より「会社のやり方」になじむのに苦労している
  3. 期待とのずれを3種類に分けて数え、見直す日を決める
  4. 想定の例で考える
  5. 次の一歩は、ずれの表を1枚書くこと

転職して半年。周りの人たちはもう打ち解けているのに、自分だけが輪の外にいる気がする。分からないことがあっても、誰に聞けばいいのかが分からない。

気づくと「前の会社なら、こんなことで迷わなかったのに」と比べている。前の会社に戻ったほうがいいのか、もう少し続けるべきなのか、決められないまま1日が終わっていく。

この記事では、戻るか続けるかを決める前に、入社前の期待と今の実際とのずれを数える方法と、上司と話す時期、見直す日の決め方をまとめます。

転職して1年以内の20代後半は、約半数が「続ける」と言い切れていない

厚生労働省が2026年9月25日に公表した「転職者実態調査」は、2024年10月から2025年9月までにフルタイムで働く人として今の会社に入った転職者(入社前の1年間にほかの会社に勤めていた人)に、今後の転職の希望を聞いています。25〜29歳では、「わからない」が25.4%、「機会があれば転職したい」が21.6%でした(正社員以外で働く人も含みます)※1。

合わせて47.0%、およそ2人に1人が、「今の職場で今後も働きたい」と言い切っていません(編集部の計算)。

一方、同じ調査で、今の職場での職業生活全体に「不満」「やや不満」と答えた人は、25〜29歳で7.5%でした※2。

入社して1年たたないうちは「不満というほどではないのに、続けるとも決められない」人が多いと読めます。迷っていることだけでは、戻る理由にも、続ける理由にもなりません。

ただし、この2つの数字は、別々の質問の答えを数えたもので、同じ人の答えを組み合わせたものではありません。答えたのは調査の時点で勤めていた人で、入社後に辞めた人は入っていません。

転職した人は、人間関係より「会社のやり方」になじむのに苦労している

マイナビが2025年に転職した正社員(20〜50代、1,446人)に入社した会社でのことを聞くと、「難しかった」「どちらかといえば難しかった」を合わせた割合は、次のとおりでした※3。

会社のカルチャーになじむこと31.7%
仕事に慣れること31.3%
人間関係をつくること18.0%

会社のカルチャーになじむことを難しかったと答えた人は、人間関係をつくることを難しかったと答えた人の、およそ1.8倍です(編集部の計算)。

居場所がないと感じる原因は、「人に受け入れられていないこと」だけとは限りません。「会社のやり方をまだ知らないこと」が、居心地の悪さにつながっている場合もあると考えられます。会社のやり方を知らないことによるずれは、あなたから聞きに行けば埋められることがあります。

期待とのずれを3種類に分けて数え、見直す日を決める

ハラスメントを受けている、給与が払われていない、というときは、ずれの表を書くより先に、社内の相談窓口か、都道府県労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーに相談してください。

それ以外のときは、紙を1枚用意し、入社前に期待していたことと今の実際との違い(ずれ)を、項目ごとに書き出しましょう。項目は、仕事の内容、賃金、労働時間・休み、仕事の進め方・社内のルール、人間関係・相談できる人、評価のされ方、通勤・勤務地の7つです。前の会社を辞めた理由にあたる項目には、印を付けておいてください。

書き出したずれは、次の3種類に分けてください。

ずれの種類 例 確かめ方
書面と違う 賃金・労働時間・休日・仕事の内容・勤務地が、入社のときに受け取った労働条件の書面と違う 労働条件通知書や雇用契約書を読み返す
時間で変わりうる 社内のルールや用語が分からない、相談できる人がいない、任される仕事が少ない 上司や周りの人に聞く。前の会社に入って同じくらいたったころと比べる
仕組みで変わらない 評価や昇給の決まり方、給与の水準、会社の方針、転勤の有無 就業規則や評価の資料を読む。上司に「今後も変わらないか」を聞く

2024年4月からは、会社は労働契約を結ぶときに、仕事の内容と就業場所が将来変わる可能性がある範囲(変更の範囲)も示すことになりました※4。聞いていた仕事と違うと感じたら、今の仕事が書面の「変更の範囲」に入っているかも確かめてください。

分け終わったら、種類ごとにずれの数を数え、次の表で次にすることを決めてください。上から順に当てはめ、最初に当てはまった行を見てください。

数えた結果 次にすること
「書面と違う」が1つでもある 見直す日を待たずに、書面を持って人事に確かめる。説明がなく、状態も変わらなければ、総合労働相談コーナーや労働基準監督署に相談する
「仕組みで変わらない」ずれが、辞めた理由の印を付けた項目にある 転職で変えたかったことが、今の会社でも変わっていない。上司に一度確かめ、見直す日までに次の会社や前の会社の情報を集め始める。決めるのは見直す日
「仕組みで変わらない」ずれが、印のない項目にだけある そのずれを今の会社で受け入れられるかを、見直す日に決める
「時間で変わりうる」ずれだけ、またはずれがない 続ける。上司と話し、見直す日に同じ表を書き直して数え直す

表を書いたら、2週間以内(編集部の目安)に上司に15分ほど時間をもらい、あなたを採用したときに会社が最初の1年でしてほしいと思っていたことと、今の仕事ぶりでその期待とずれているところを聞きましょう。

見直す日は、上司と話す日から2カ月後の日付にしましょう(編集部の目安)。その前後1カ月に、試用期間の終わりや最初の評価面談があれば、その結果が出た日を見直す日にしてください。

見直す日には、同じ表をもう一度書いて数え直してください。「時間で変わりうる」ずれが減っていれば、続けましょう。減っていなければ、そのずれを「仕組みで変わらない」に数え直し、辞めた理由の印を付けた項目にあるかどうかで、もう一度動く準備を始めるかを決めてください。

見直す日に、もう一度動くと決めたときも、今の会社に在籍したまま進めましょう。

入社のときに示された労働条件と実際が著しく違うことが理由で辞める場合は、ハローワークの判断で特定受給資格者に当たり、雇用保険の加入が辞める前の1年間に6カ月以上でも(ふつうは辞める前の2年間に12カ月以上が必要です)失業給付を受け取れ、給付制限もかからないことがあります(違いが生じてから1年以内に辞めることなどが条件とされています)。ハローワークで確かめてください※5。

前の会社に戻る道を考えるときは、辞めた理由として印を付けた項目が、前の会社で今は変わっているかを元上司に聞いてください。変わっていなければ、戻っても同じ理由でまた迷うことになります。

想定の例で考える

例:27歳・法人営業、入社5カ月。前の会社を辞めた理由は賃金。今の会社で月給は上がったが、社内の承認の流れが分からず、相談できる人もいない。 この人が表に書くと、ずれは「社内のルールが分からない」「相談できる人がいない」の2つで、どちらも「時間で変わりうる」ものだった。辞めた理由の賃金は、今の会社のほうがよかった。 → この人は続けます。来週、上司に時間をもらい、採用したときの期待と、承認の流れを聞くなら誰がいいかを教わります。見直す日は、上司と話した日から2カ月後にします。その日の前後1カ月には、試用期間の終わりも評価面談もありません。

次の一歩は、ずれの表を1枚書くこと

今週のうちに紙を1枚用意し、7つの項目ごとに入社前の期待と今の実際を書いて、ずれを3種類に分けて数えてください。

在籍が短いまま動くことに迷うときは、「3年は続けろ」は本当かを確かめる方法も読んでみてください。

出典・注記(5件)

※1 厚生労働省「転職者実態調査」令和7年 概況 表15 ↩

※2 厚生労働省「転職者実態調査」令和7年 個人調査 第31表 ↩

※3 マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」2025年12月調査 ↩

※4 厚生労働省 リーフレット「2024年4月から労働条件明示のルールが変わりました」 ↩

※5 ハローワークインターネットサービス「基本手当について」「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」、厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」 ↩

数字は、出典の定義(誰の数字か・いつの数字か)のまま使っています。計算した数字には「計算の例」と書いています。編集方針

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