お問い合わせXでフォロー
転職の基本

転職エージェントを使わない方がいい人・使った方がいい人の分かれ目

2026年版公開 2026.10.29転職指南 編集部

先に結論

応募先探しから年収の交渉まで自分でできる人はエージェントなしで構わず、任せたい仕事がある人は使うと進めやすくなります。厚生労働省の調査では、フルタイムで転職した人のうち民間の職業紹介機関(転職エージェントなど)を使った人は20.9%でした。

無料・5分あなたの不満、社内で解決できる? 転職するなら何を確かめる?判断シートを試す →
この記事の目次
  1. 転職した人の5人に1人ほどが、民間の職業紹介機関を使っている
  2. 使うかどうかは、エージェントに任せたい仕事があるかで決まる
  3. 表の列だけでは決められない場合
  4. 求人サイトで応募先を見つけた人の場面で考える(例)
  5. 次の一歩は、任せたい仕事に印をつけること

転職を考えて調べ始めると、転職エージェントへの登録を勧める記事がたくさん出てきます。一方で、「エージェントは使わない方がいい」という声も目に入ります。

担当者に応募を急かされたり、平日の昼に電話が来たりするのは気が重い。でも、自分ひとりで求人を探して、年収の相場を外さずに進められるのかも分からない。

この記事では、転職した人が実際に使った方法を国の調査で確かめたうえで、転職エージェントを使わずに進めやすい人と、使ったほうが進めやすい人の分かれ目をまとめます。

転職した人の5人に1人ほどが、民間の職業紹介機関を使っている

厚生労働省の調査は、2024年10月〜2025年9月に常用労働者5人以上の事業所へフルタイムで転職した人に、今の勤め先に入るために使った方法を、2025年の秋から冬にかけて、いくつでも選べる形で聞いています。民間の職業紹介機関を使った人は20.9%で、今の勤め先に正社員として入った人では24.6%でした。年齢別では、25〜29歳で27.7%、30〜34歳で22.8%です※1。

25〜34歳で転職した人では、4人に1人前後が使っています。2020年の調査では、全体で14.8%でした※2。民間の職業紹介機関は5年前より使われていて、転職エージェントを使うのは特別なことではありません。ただ、使わなければ転職できないものでもありません。

表の「民間の職業紹介機関」には転職エージェントが入りますが、転職エージェントだけを数えた数字ではありません。

使うかどうかは、エージェントに任せたい仕事があるかで決まる

同じ調査で、いちばん多かった方法は、求人サイト・求人誌等の45.1%でした。8つの方法の割合を足すと143.0%になり、転職した人は1人で平均1.4ほどの方法を使った計算です(編集部の計算)。

平均すると、1人で1つより多くの方法を使っています。転職エージェントを使うかどうかは、求人サイトや会社の採用ページで探すのをやめるかどうかとは、別の話です。決めるのは「使うか、使わないか」ではなく、「エージェントに任せたい仕事があるか」です。

転職エージェントがするのは、求人の紹介、年収の相場の説明、面接の日程の調整、書類と面接の準備の手伝い、年収や入社日の交渉の取り次ぎなどです。紹介されるのは、そのエージェントに採用を頼んでいる会社の求人で、手数料もその会社から受け取ります。求職者から手数料を取ることは、原則として禁じられています※3。

次の表で、自分がどちらの列に当てはまるかを、仕事ごとに見てください。

任せたい仕事 使わなくても進めやすい人 使ったほうが進めやすい人
応募する会社を探す 応募したい会社や職種が決まっていて、求人サイトや会社の採用ページで見つけられる 何を探せばいいか決まっていない。今の職種のまま、別の業界も見たい
年収の相場をつかむ 同じ職種・年齢の年収を、国の統計や求人票で調べて比べられる 相場が分からず、応募の書類に希望年収を書けない
面接の日程を合わせる 平日の昼に、応募先からの電話やメールに返事ができる 平日の昼は返事ができず、日程の連絡が遅れそう
書類と面接の準備 前の転職などで、職務経歴書と面接を経験している 初めての転職で、職務経歴書を書いたことがない
年収や入社日の交渉 内定のあと、希望を自分で伝えられる 自分からは言い出しにくい

「使わなくても進めやすい人」に当てはまる仕事は、自分で進められます。5行とも当てはまるなら、転職エージェントを使わずに進めて構いません。年収の相場は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査で同じ職種・年齢の月給と賞与を調べ、年収に直して、求人票の年収の幅と比べましょう。面接の日程は、返事ができる時間(昼休みや仕事のあとなど)を応募のときに伝えておくと、連絡の行き違いを減らせます。

使うと決めたら、登録する前に、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、その転職エージェントの会社の紹介の実績を確かめましょう。有料の職業紹介の事業者は、紹介で就職した人の数や手数料などを、このサイトに出すことになっています※4。

担当者からの平日の昼の電話が気になるなら、連絡の手段(メールなど)と、返事ができる時間帯を、登録のときか最初の面談で伝えておきましょう。

表の列だけでは決められない場合

次の場合は、表の列とあわせて考えてください。

  • 辞めるか残るかが、まだ決まっていない:転職エージェントは求人を紹介するのが仕事なので、面談の話は応募へ進みやすくなります。転職エージェントの面談に行くなら、まだ応募を決める段階ではないと最初に伝えましょう。辞めるか残るかの整理そのものを話したいなら、求人を紹介しない国の無料の相談コーナー(キャリア形成・リスキリング相談コーナー)も使えます。
  • 応募したい会社が決まっているのに、その会社の採用ページに募集が見当たらない:会社によって、募集を出す場所は違います。自分で探せる人でも、求人サイトや転職エージェントを通して募集していないかを確かめましょう。
  • 地元の会社に絞って探す:転職エージェントの求人だけで決めず、ハローワークの求人も並べて見てください。
  • 登録したのに、紹介される求人が希望と合わない:紹介されるのは、そのエージェントに採用を頼んでいる会社の求人です。希望を伝え直しても合わなければ、求人サイトでの応募を続け、エージェントには年収の相場や書類の準備など、ほかの仕事を頼みましょう。

求人サイトで応募先を見つけた人の場面で考える(例)

以下は、想定の例です。

例:29歳・経理。求人サイトで同じ職種の求人を見つけ、2社に応募するつもりでいる。今の年収は420万円で、求人票の「年収400万〜550万円」のうち、どのあたりを希望すればいいか分からない。月末と月初は締めの仕事で忙しく、平日の昼は電話を返せない。

→ この人は、応募する会社を探す仕事は自分でできていますが、年収の相場と面接の日程の行は「使ったほうが進めやすい人」に当てはまります。そこで、2社に応募する前に転職エージェントに登録し、面談で29歳の経理の年収の相場と、ほかに応募できる求人を聞きます。エージェントには、連絡はメールでしてほしいことと、月末と月初には面接を入れたくないことを最初に伝えます。

相場を聞いて希望年収を決めたら、見つけた2社に求人サイトから応募します。エージェントが面接の日程を合わせるのは、エージェントを通して応募した求人だけです。2社との日程の連絡はエージェントを通らないので、応募のときに、返事ができる時間(昼休みや仕事のあと)と、月末と月初を避けたいことを自分で伝えます。同じ2社をエージェントからも紹介されたら、求人サイトから応募すると伝えて、二重に応募しないようにします。

次の一歩は、任せたい仕事に印をつけること

今週のうちに、任せたい仕事の表を5行とも読み、「使ったほうが進めやすい人」に当てはまる行に印をつけてください。印をつけた行が、転職エージェントに任せる仕事です。印がつかなかった仕事は、これまでどおり自分で進めましょう。

「使ったほうが進めやすい人」に当てはまる行があるなら、転職エージェントの面談で聞くことを読んで、印をつけた仕事について面談で聞くことを、登録の前にメモにまとめておきましょう。

転職エージェントに登録したら、印をつけた仕事を、最初の面談で伝えてください。

出典・注記(4件)

※1 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」表12 ↩

※2 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」表12の2020年調査の行 ↩

※3 職業安定法第32条の3 ↩

※4 職業安定法第32条の16第3項、都道府県労働局「職業紹介事業者の皆さまへ」 ↩

数字は、出典の定義(誰の数字か・いつの数字か)のまま使っています。計算した数字には「計算の例」と書いています。編集方針

エージェントが不安自分の相場を知りたい

転職の判断シートを試す無料